長くも短くもなく終わりも始まりもまた/ただのみきや
み込まれている》
それはまるで満天の星空と終わらない花火の共演
一切の欠けも翳りもなく躍動し在り続け
絶えず揺らめいて凍りつくことはない
時の流れから釣り上げられ二度と戻らぬ魚たちも
誰にも記憶されず痕跡も残さず遥か彼方に没したものも
永遠という視座の前では一瞬たりとも失われず
その占める時空に瞬いている 焔の結晶のように
人もまた然り 「かつて」でも「やがて」でもなく
「いま」としてその視座の前に在り続け
各々が異なる光彩を放つ決して尽きることはない
時の流れに縛られ
心は水鏡のように揺れながら世界を映し
世界もまた脆く揺らぐ鏡でしかなく
波紋と波紋
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