ロクデナシ/為平 澪
 
たのは鶴町だった。
「お前が話してくれたから、俺も言うけど今から話すことは絶対秘密にしていてくれ、今そう誓え!!」
 不仕付で横暴な鶴町に圧倒された僕は
「わかった。誓う・・・。」
と、返事した。
 僕はこれから鶴町の意外な過去を聞く。
「俺、ちょっとだけ少年院に入ってたことがある・・・。」

 「俺の母さんは俺を産むと他界した。俺は父親に育てられた。片親というのははっきり言ってつらいもんだよ。小さい頃から親父は仕事、仕事で俺には構ってくれない。
夜一人で眠る淋しさをまぎらわせる為に俺は夜になると街に出回るようになった。ネオンの下には人間がいた。活気があった。俺が
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