ロクデナシ/為平 澪
 
会から適応できない自分がはがゆかったが、薬はそんな僕の意識をゆっくりと飲みこんでいった。焦燥感と不安と、僕ではない自分への安定感との空回りの日々が続いていった。

 それでもやっぱり薬は一時的なものにすぎなかった。薬が切れると、僕は錯乱した。学校へ行けない自分を責めた。大声でわめいて窓にむかって椅子を投げつけた。そうなると母が決まって
「泉、いい子だから薬を飲んで。お願い。」
と泣きながら、薬を持ってくる。この時の母の涙は、僕への失望感の涙だったのか、愛の涙だったのかはわからない。だってその時僕は自分の事で精一杯だったから。

 ――今夜死のう。そう決心した。薬でふらつく足で台
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