そしてすべてはあるべき色に/ホロウ・シカエルボク
 
ない転生
ああ
ジャンクヤードには過去の愛が投棄される


おびただしい掻き傷と膿んだ目のバラッド
午前零時のボーダーラインでこんがらがって
灯されたろうそくの明かりは不安定だ
太陽が在りし日の記憶
目を焼くほどに炎に近づける
光度はどんな救済にもなりはしない
光の在り方は他のどんなものよりも冷徹で残酷だ


行方不明者たちの死体が集まるモルグでサンドイッチ
カラスはどこかでこちらの姿を見かけたらしく
咎めるように鳴き続けている
分けて欲しいのか!
窓も開かずに叫んではみたものの
コミュニケーションに手を出すほど彼らは堕落してはいない


路地裏!

[次のページ]
戻る   Point(3)