そしてすべてはあるべき色に/ホロウ・シカエルボク
青い血と、黒い血―白い血
すべてが、交ざりあって
赤い血
深い沼のよどみは
美しい湖よりも信じられる
汚れた水面のしたに
隠れたものの数が
正直の度合だ
細い針が
セメントの壁を掻くようなノイズ、耳の奥で…
明るい夜と暗い夜が
混ざり合いながら
めくら
浮浪者たちが人気のない公園で
薄呆けた星空を見上げながら
どうしようもない酒を酌み交わしている
どうしようもない
酒を
咳をするように時々、不調法な血管が膨れ上がっては
焦れた血液を一気に心臓へと送り込む
疲弊した頬は上気し
思春期の不具と
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