甲虫たちは間違える ? the out of control/ホロウ・シカエルボク
 
俺の顔にたどり着く、そして、最初の虫と同じようにじっと俺の目を覗き込んでいる…何がしたいんだ、と俺は思う、何匹かの虫がその思いをキャッチしたみたいに前脚をピクリと奮わせる、でも、それだけだ…そうしてほとんどの虫が俺の頭部に乗っかってくる、俺は彼らの重さに耐え切れず、前のめりに倒れる、俺の頭蓋骨の重さに彼らの鎧は勝つことが出来ず、手当たり次第に俺の目の前で潰れ弱弱しく痙攣する…なぜだ、と俺は呟く、はっきりと声に出してそう呟く、当然答えられるような状態のやつは目の前には居ない、俺の顔はやつらの体液でべとべとになる、クソッ、なんて不快な臭いのする液だ…俺は懸命に起き上がろうとする、目の前のやつらと同じよ
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