真昼のプラネタリウム/ホロウ・シカエルボク
幅して脳下垂体にぶちまけ
俺は思考に寄生されたモウセンゴケになる
もうすぐ夏だ
拠りどころのない夏だ
セメントのなかで酸素ボンベを背負って夢を見るようなここ数日の眠りは
死体の上で繁殖する蛆虫のように蔓延る昨日を過去のセクションに押しやってくれない
心拍数にブヨブヨとした感触が残る
俺のレゾンデートルは遺伝子のあたりで膿み続けている
蛆が孵化して…もしもオシログラフを繋がれたらそいつの中できっとバグが産まれるだろう
病室のような清潔さで病んでいく
波打際の砂のように正気は少しずつ失われていく
ハロー
電話をするよ
いつかきっと電話をするよ
いまはまだ
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