オーティスをシンパシーで笑い飛ばしながら、それでも。/ホロウ・シカエルボク
 







息もないコールド・スリープの午後
艶かしい女の身体と
ゴキゲンな薬の夢
乾いて
ひび割れた皮膚の上で
上がり始めた熱が止めをさす


きみの手のひらの中、もう目も当てられぬスイートキャンディ
独立記念日だけの特別なパッケージ
そういうものってたいてい特別にし過ぎて駄目になるというものさ
丁寧に仕上げられた化合物は
何度も解けて固まると味気なくなるものさ


朽ちたテニス・コートの傾いたベンチに腰を下ろしてその日最初の詩を書いた
最初の一行は日に焼けて色褪せていて、最後の一行は呆然としていた
なにも書かないことがどんな詩よりも
詩だと言
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