歩いても歩いても終わらない/ホロウ・シカエルボク
ることしか出来ない、なんて理不尽な状態だろう?おれはなぜこんなところに放り込まれているのだろう…?とりあえず、すべての動作を試してみることにした、寝転んでみると、寝転ぶことが出来た、床はとてもつるつるに出来ていて、寝転んだまま移動することが出来そうだった、おれはそのまま、氷の上で遊んでいるペンギンのように腹で滑ってみた、上手くいった、ほどなく最初の角にたどり着いた、そこから曲がってみても見える景色にたいした違いはなかった、ただ太陽の位置が違って見えるだけだ、怖ろしいほどに特徴のない建物だった、まるで、余った場所にノープランで建てたどんなものでもかまわない建物のように思えた、おれはそこも同じように滑
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