歩いても歩いても終わらない/ホロウ・シカエルボク
った、噴水の周りは低木が柔らかなバリケードのように植えられていて、やはり正方形だった、徹底的に正方形の設定だった、おれにはそこがどこだかはまるで理解出来なかったが、そこがどこなのかを理解することはたいして重要じゃないように思われた、もしかしたら奇異過ぎる状況のせいでそうした部分に対する考えが欠落しているのかもしれないが、とにかくもそういうことはたいして重要じゃないような気がした、重要なのはただひとつで、ここでいったいなにをしようとしているのかということ、どうすれば事態は進展するのかという、それだけだった、まるで、バグだらけのゲームの世界観の中に放り込まれたみたいで、なにもかも釈然としなかった、プロ
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