ミーナ/ホロウ・シカエルボク
で自分をひどく責めていることは判っていたがそれをどうしてなだめてやればよいのか判らずにいた、「おまえのせいじゃない」そういうのは簡単だったが、それはミーナが死んだことの代わりにはならないのだ、葬儀を取り仕切り、ミーナの小さな身体が墓の中に入り、すっかり土をかけられて固められてから、哀しい一群は別れ、父親はひとり欠けた家へと戻った、ミーナの墓の前で最後にひとりになったとき、このまま頭を撃ち抜けたらどんなにいいだろうと思ったが、ひとり残される母親のことを思うと実行することは出来なかった、それはかれにとって幸運なことであったが、彼にはなぜか不運であるように思えて仕方がなかった、正式な運命のもとで別れる命
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