詩の子供たち/宣井龍人
 
ちゃぴちゃと
潤んだ大地は眠りについた

【幼く夢見て】
夢一夜。
夜空の七夕への願いを独り占めしたいと思うのは私だけかな?
(織姫、彦星は、きっと私の願いを聞いてくれる。)
年甲斐もなく幼く夢みた夜。

【なかなか、ね】
君は僕をわからない

僕は君がわからない

不思議かな

不思議じゃないよ

みんな息をしているもの

【貴女】
昨日見た貴女は何処へ行ったのだろう
今日見る貴女は何も見当たらない
今日見る貴女は何処から来たのだろう
まだ見ぬ明日は誰が貴女なのか

【最も当たり前の会話、と、そして、】
君は生まれ来てそう経っていないな

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