ヘイヴン/ホロウ・シカエルボク
 
ものは、聴衆であるに違いない、なんて
的外れな詩篇を書いては海の藻屑に変えながら―


鍵の掛かった寝床で見る夢など
本当の夢とは言えない
御伽噺に馴れ過ぎた青褪めた子供たちは
駄々をこねれば手に入るものしか次第に求めなくなる


映画は裏側に隠すべきものを捨てて
チケットの枚数のためにわかりやすくなる
音楽は心地よさだけを求められて
誰かに似たものだけが生き残って
空っぽの舞台で録音された演奏が垂れ流されている


廃墟の食卓に着くものだって時には居るでしょう
そのものの理由がどんなものであれ
そのほかのどんな人間にもそのものを止める理由はないでしょう

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