術後/草野大悟2
めて高く、経過観察ないし放射線治療により外科的手術を回避することは医学的に考えられません。
腫瘍のサイズからして、この患者に症状が出てきていないのは通常は不思議なくらいで、症状が出る寸前と考えられ、速やかに摘出する必要性があったことは間違いありません。
画像所見においても、脳の正中線偏位及び広範囲に腫瘍のまわりに脳浮腫が生じている所見が認められ、血管も圧迫されている。腫瘍のサイズからしてγナイフの適用とはならないことは明らかです。
本件のように右前頭葉の髄膜腫全摘手術において、左硬膜下血腫が生じることは非常に稀であり、術前・術中にこの事態を想定することは極めて困難です。
左硬膜下血
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