8ジグソーみそ汁/吉岡ペペロ
なんかあるか?高校生の顔が浮かんだ。
すぐに高校生のベッドから垂れた手を思い出していた。
なぐさめるような気持ちで喋ったはずだった。
いまのぼくのことやそれまでのことを。
気がついたら母の作るみそ汁のことも忘れて喋り続けていた。
雨が車をたたいていた。
車のなかが宇宙から突き刺さった点のようだ。
高校生がぼくの頬をてのひらではさもうとした。
ぼくは首を動かしただけでそれを避けて高校生を家まで送った。
そしてそこにしばらくとどまっていた。
なんでハラルなんだろう。黒髪のせいか。
高校生のためにそうしていることがハラルに対するとむらいの
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