7ジグソーみそ汁/吉岡ペペロ
 
かの罰にあたったのだ。

車をバックさせ外に出た。

電信柱がすこし傾いていた。

民家が建ち並んでいるのにひとっこひとり出て来ない。

幽霊がへんなおっさんだとしたらそいつは包丁みたいなものを持っているはずだった。

ぼくは前がひしゃげた車をもういちど発進させてそこから逃げ出すことにした。

高校生は顔を窓にくっつけてなんどかありがとうとつぶやいた。

黒髪がハラルの背中のようだった。

ぼくは事情を聞く気にもなれず高校生に触れる気にもなれなかった。

ハラルの背中に向かって、親はいつ帰ってくるの?と声をかけた。

沈黙かと思ったら、7時ぐらいと返事があっ
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