2ジグソーみそ汁/吉岡ペペロ
 
室にあがっていった。

あしもとにウサギがいた。

あしさきでウサギをさすりぼくは蛍光灯の天井をみあげて仰向けになっていた。

このままじゃいけないような気もしたしこのままの人生しかもうないような気もした。

妻の弁護士から封書が届いていた。

父も母もそれを開けなかったようだ。

ぼくも開ける気がしない。

でも慰謝料の請求なんかが入っていたらさすがに腹が立つだろうと思って開けてみた。

子供たちとは一ヶ月に一日会えるようだった。

慰謝料はなかった。

当たり前だ。ウサギのことはなにも書かれていなかった。

タバコを吸いながら読んでいたからその紙の束
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