欲望のドア/ホロウ・シカエルボク
 
はそのときどきの事情であり、そのときどきの動機でもある、真夜中は俺の邪魔をしない、賢い女のように放っておいてくれる…一日の最後のインスタントコーヒーはいつも、考え事のあとで水の温度に戻ってから飲む羽目になる、スマートフォンで受信しているラジオは、フォクシー・レディ、出来過ぎだ、出来過ぎの欲望だよ、俺のエクスペリエンス、俺のジプシー…ワンダーリング、彷徨い続けるのさ、ふらついて、迷い続けるんだ、確信なんて得るのは恥さらしのすることさ、終わらないものにこそ挑む価値はあるはずじゃないか…


悪癖に過ぎる指先は今夜も
見るもおぞましいフレーズを模索する
出来事はすべてネタに過ぎない
そこには
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