書店/葉leaf
 
るだけで、物の周りには強烈な磁場が発生し、私はその物ごとの固有の磁場の配置にとても惹かれるのだ。ちょうど、普通の人間が他の様々な容貌をした人間に惹かれるように。物の磁場は物の容姿である。
人間という私の劣等感を刺激する存在のひしめく都会を離れて、旅路における些細な物との気の狂いそうなほどの恋愛を経て、私は極めて魅力的な森へとたどり着いた。木々は膨大で強靭な精神で私の脳をかき乱すし、川は私の体の真ん中を貫くかのようだった。
私は歓喜で気を失ったが、男はすぐさま私を揺り起した。しかしこの男は神経で貫かれているからいけないのだ。こいつの神経をすべて抜いてしまえば、私はこの男を愛せるかもしれない。余計
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