Miz 1/深水遊脚
その声のいうことに少しだけ同意できた。でも思った。
(あなたも何者?)
……私はレグラス。いまは名前だけ伝えます。……
(え?)
反応があって驚いた。
……心配はいりません。あなたとはこれからたくさん話すことになりそうだから。マミさん。……
(え?え?どこにいるの?なんで私の名前を?)
「レグラスの声が聞こえるの?」
男が声をかけてきた。考えただけのつもりが、独り言として呟いていたらしい。
「声が聞こえて姿がみえないなんて、本当にあるんですね。初めて。」
と辛うじて冷静さを保ってそんなことを呟いたが、男はマジマジと私をみつめる。
「すごいことだよ。
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