Miz 1/深水遊脚
 
興味ないのでお断りします。」
「そんなんじゃないよ。きみが持っている力が欲しいんだ。」
「私が?」
「そう。なにしろその力はどんなに相手が強くても急所を突いて相手の戦意を削いでしまう。我々がいくら力業を連発しても相手は我々の力を知り抜いて」

虚を突かれて次の言葉が一瞬でなかった。でもこれだけは聞いておくべきだと反射的に口にした。

「いつ私のことを調べたのですか?なにを調べたかはわからないけれど、無断でされると不愉快です。あなたのしたことを全部話してください。場合によっては警察を呼びますよ。」

「ごもっとも。」

私がそう言うのを予測していたように男は答えた。身構えた様子
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