ストレンジ・バット・トゥルー/ホロウ・シカエルボク
 




心臓は崩れながら歪み、実体の判らぬビートを作り出す、ああ、脳天から逆さまに降る、死、詩、私!降り積もったさまはまるで賽の河原の石積みのようだ、鋭利なナイフのような真冬の空気、肉体をすり抜けて内奥を串刺しにする、ドゥドゥ、ドゥドゥと、体内で迷う血液の音がする、吹き上がるものたちは降り積もるものたちと交差しながら、ふたつの存在しない裂傷を描き…限られた部屋の中空はひととき在りもしない境界に心を躍らせ、そして萎れてゆく…瞬きのようなものをうたにするには、どうすればいいだろう?その答えはやはり瞬きのようにしか見えないものだ、そしてそんなに長くは語れないものだ―睡魔を絞殺するように覚めていく
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