帰り道/吉岡ペペロ
 
て手足がしびれたようになった。
いい結婚相手が見つけられなかったら親に紹介してもらうんだ、ならまだしも、仮に結婚する相手の収入が悪くても親が生活費出してくれるから大丈夫なの、っていくらなんでも私に言うか?
この娘は私となんどかランチをしながらこの話を私には出来るなと思ったのだろうか。
一体私のどこを見込んだのだろう。
2、30円で高い安いを思ったり老後の心配してる私とこの娘は別世界のひとなのだ。
そういうひとが世の中にはいると思っていたけれどまさか一緒に働いているとは思わなかった。
午後からの仕事はランチのみじめさを引きずった。
手足はしびれたままだった。
帰りの電車でお母さんのこ
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