三番目の彼女(前編)/吉岡ペペロ
警察は弁護士としばらく通話したあと俺にケータイを返した。
警察は日付と時間帯をみっつくらい指定して俺にアリバイを言わせようとした。
俺は手帳を見ながらホッとしていた。
その時間帯はすべて会社で社員と打ち合わせをしていたからだ。
今からあなたたちのまえでその時間帯一緒に打ち合わせをしていた社員に電話させてもらいますから、そう言って俺はひとりひとりに状況を説明し彼らに詫びてやった。
警察はふたりいた。駆け出しの青年と老人のふたりだった。
去り際、駆け出しが写真を撮らせてくれと言ってきたから、俺の顔写真付きの名刺をくれてやった。ついでに駆け出しの名刺ももらってやった。
警察が去ったあと俺
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