詩は現実逃避ではない/葉leaf
 
読むことは、人々がより一層現実に絡め取られていくきっかけとなるものである。というのも、詩は、それが優れていれば優れているほど批評的であるからだ。つまり、すぐれた詩ほど、現実に対して何らかの問題提起をし、人々の現実に対する態度決定に何らかの影響を及ぼすのである。
 詩を読むことで、そこに現れている思想や態度に対して我々は何らかの反応をする。詩の感銘度が高ければ高いほど、例えば我々のものの見方が変わったり、考え方が変わったりする。例えば、自分とは全く違った観点から物事を捉えている詩に感銘を受けると、いつの間にか自分もそのようなものの見方に影響されていたりする。例えば、自分が思いもよらなかった考え方を
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