すべてに齧りつく(適わなくても)/ホロウ・シカエルボク
くるのだ、言い訳やお題目をいくつ並べたところでそいつは変えられない、山頂から溢れ出した水は決められた道を流れることは無い、あらゆるところから自由に流れ落ちるのだ、自由を得られないイマジネーションにはなんの意味も無い、観念としての自由ではない、本来の自由と言うやつだ、意味づけなど、決意など、信念など無くても水は流れる、当り前のことじゃないか?溢れ出た水は流れやすい地形を選んで流れていくんだ、それも一度にふもとまで辿り着くわけじゃない、ならばどうする?すべての道を見届けるべきだ、そうじゃないか?どいつが遮られたのか、どいつが飛び抜けたのか、どいつが道に迷ったのか…たったひとつの道だけを選んで胡坐をかい
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