生きる先に必要な光を/イタチ
 


日が落ち、辺りに人工的な光がポツポツ出始める頃

その町で出会ったのは 一人の少年

目が綺麗な女の子のような少年だった

少年はブリキのオモチャがありそうでないような

そんな雰囲気の部屋に居た

そこの部屋の窓から

エメラルドグリーンの淡い輝きと共に 星が集まっていくのを

私は見た

私はこの風景を見たことがある

そう直感した

私の知っている星座がいびつな形で小さくなっていたりする

それでも私はこの不自然な満天の夜空を知っている

そして少年が窓際で

手前の望遠鏡をクイ、と上へ向けた

すると 星の集合体が様々な色を着
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