生きる先に必要な光を/イタチ
 
を着せ替えながら

夜空の中を何かの動物のように走っていった

例えるなら 遊園地のイルミネーションパレードのようだ

そのあっとゆううまのショーに感嘆を漏らす

人々が同じように夜空を見上げ、ほぅ、っと息づいた瞬間

ばりばりと暴飲暴食をしていた白い竜巻は

いつのまにかどこかへ消え去っていた事に気付いた

この時の少年の横顔を見て

彼は奇跡を起こす者だ、と

私はまたそう直感した



あくる日

また私はあの白い竜巻に追われる夢を見る

記憶の断片を探りながら

また精一杯生きようとする私達の前に

少年は現れるのだろう

僕は何もしていないよ

そんな事を言いながら



奇跡は起こるに違いない


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