星の流れる夜に/梅昆布茶
 
なかなか仕事がみつからず家族からも見離されかけていること
煙草を買う金もないらしい

とりあえず友人から5リッターの金属タンクを借り
燃料と幾ばくかの金を持って車で15分ほどのアリーナの駐車場へレスキューに向かう
夜勤の明けなので本当は缶チューハイでも飲んで寝てしまいたいところだが

自分の子供とさして変らない年齢の後輩
ただ体格だけはレスラー並みでちょっとこわもてな奴
ラップのイベントのプロモーションなど手がけていたという
ちょっと異色な経歴の持ち主だったがあまり深くつきあった記憶はない

いっとき羽振りの良かった彼はでもまだ31歳
世間的にはモラトリアムの目こぼしの範
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