時間の概念の分岐、無数の死体を振り回し、すべてに点火しろ!/ホロウ・シカエルボク
 
部屋の中で一人で何かを話している俺の声を家族が何度も聞いていた、外に居る誰かの話し声の反響か何かだろうと俺は思っていたが、俺はこれまで自分が時間の概念の中で迷子になっていたことを認識したことが無かった、それに気づいたいまは当時のことを考えると確かに、俺はあの時教室と部屋の両方に同時に存在していたのだと思える…こんなことはないだろうか?いまはもうないはずの店や建物の中で、いままでと同じようにそこで買い物をしたり寛いだりしている自分というような想像が浮かぶことは…?そう、思えばそれは、未来に追いつこうとしていた子供の時代には無かったことだ―俺は過去を追いかけているのか?違う、そこには追いつこうとする感
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