ループ/keigo
 
ら登り切る
と眼前にはまっすぐな道が延びており
その先には雑草の生い茂る空き地が広がっていた
とはいえ周囲を鉄条網で囲われており
特におもしろそうな予感もなかったので
仕方なく回れ右をして帰途につくことにする

ところがだ
再びさしかかった石段の一歩目を踏みかけたところ
急にめまいに見まわれその軸足が空を切った
なにが起こったのか全くわからず
ただ天地がひっくりかえったような光景を
意識の片隅でとらえていた

どれくらい経ったのか、
意識が戻ったときには先ほどの地蔵が
今度は西日を浴びて気持ちよさそうに微笑んでおり
一瞬天国にでもきたのかと錯覚するが
立ち上がろ
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