ブリッド・プロット・フラット/ホロウ・シカエルボク
引きとめようとしても、列から引っ張り出そうとしても、殴り飛ばしても止まりはしなかった、おかげて俺は、質問する機会を作ることが出来なかった、俺は質問する気を失った、もう一度道に腰を下ろして、川の流れを見つめて…これは何かに似ている、と思ったが、それがなんなのかは思い出せなかった、ゾンビ・ムービーかと思ったが、そうではなかった、彼らの求めるものはハッキリしている―俺はまた道の上に視線を落とした―そう、人間の脳味噌さ、それが欲しくて彼らは懸命に歩いている…行列には欲望というものがなかった、あるのかもしれないが、それは俺のものとは違っていた、もしそれがあるとしても、得体の知れない無の奥にしかないのだろう、
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