丘/Giton
んとうに彼らが迎えてくれるのだろうかと疑うほど
まるで石像のように彼らはそっけなかったのだ
その放課後森へ行ってみると案のじょう
壊れた噴水の畔で塑像だけがなくなっていた
ぼくは水のない噴水のふちに腰をかけて所在無くしていた
上にある水色の木の建物を訪ねる考えは最初からなかった
草むらが動くので目を凝らすと
あの青い目の子供がしゃがんだ姿勢でこちらを振り向いた
彼はなにも着けていなかった
裸の背筋から尻の線が妙に白かった
細い腕は二本満足にあり
傷ついてもいなかった
彼はまた向き直って草むらの中でなにかを探すようだった
ぼくは近づいて行った
手はしぜんにシャツの
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