リアルは断定しない ? 子守唄には戯言が一番 ?/ホロウ・シカエルボク
束の間里帰りをする、そこでは村祭りが行われていて、篝火を囲んで村人たちが踊っている、人の形の仮面を脱いで…そんな歌が流れている、祭りを眺めるうち主人公は自分の仮面を脱いで、のっぺりとした顔になって踊りの輪に加わる、そんな話だった、でもそれは素顔じゃない、と俺は思うんだ、でもそれは素顔じゃない、それは、そこに加わるための仮面なんだって…俺はそうした方法に頼ることを止めようと思ったんだ、もちろん俺だって素顔で立ってるわけじゃない、ただ、なんというか、関係性を維持するために仮面をかぶるのはよそうと思っただけさ、そしてそれが具体的にどんなことをすれば成り立つのか、それは判らない、どれだけ歳をとったところで
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