リアルは断定しない ? 子守唄には戯言が一番 ?/ホロウ・シカエルボク
ろで判るようなものではないのかもしれない、無駄骨に終わるかもしれない、だけどそう…なんだろうな、どうしても受け入れられないんだよな、かぶり続けた仮面の裏側はきっとたまらなく汗臭いだろ…欠伸は出るが眠くはならない、どこかで機能が断線している、でもずっとそんな感じだから、眠れたら眠れたで不安で目を覚ましてしまうだろう、生まれてこのかた欠落を保持している、そして見張り塔からずっと、自分自身を見下ろしている、「なんて厄介な生物なんだろう」と双眼鏡を覗きながら思わず呟いてしまうけれど、周りには誰も居ないから気を使うこともない、そんな独り言は電気機器のノイズと同じくらいの意味合いしか持たない―いつか俺は眠らなくなるのではないだろうか、そんな風に思うことがある、考えてみなよ、目を覚ましていたってきっと、夜ってのは夢に近い現実なんだぜ…。
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