地の果ての嘆き 『風土記シンボリック』によせて/ハァモニィベル
これは、ノーベル化学賞の金メダルをナチスから隠した逸話を想起させ、それが同時に反骨の伏線にもなっているようだ。
そして、アララト山の「斜面」に漂着し、死に絶えた方舟の中で、「誰か生きてるか?」と声がする(というのは私のイメージ)。ここには、純粋な者が騙されて踊らされた挙句、悲惨に大量死するイメージが漂う。
>押し黙る木々はきまぐれな季節に縛られ
>嘘つきの猟師が硝石を舐めた
季節はハロウィン→その原型は《ワイルドハント》( 猟師の1団が天地を駆け抜けていくという西欧の伝承は、更に北欧の《オーディンの渡り》→サンタクロースへ )とつながる。だが、それは即ち風習・制度の提喩であ
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