ランド(瞬きも出来ないほどの)/ホロウ・シカエルボク
 
ものたちを振り切るだろう、俺は速度の化身となって、この魂を駆逐したいのだ、人間であることになどなんの意味も無い、それは飛び越えなければならないものなのだ、生を賛美するような間抜け面は、そうさ、撲殺してしまえばいい…本当のことには決して追いつけない、だからこそ追いかける意味があるのだ、血眼になって…そいつらの足跡を、軌跡を…羅列によって勢いを模写するのだ、速度を、そう、速度を…記憶になる前にすべて吐き出してしまわなければ、きっとどんな焦燥も納得させることは出来はしない、適当な景色なんて描いてるんじゃない、俺が行きたいところはひとつだけ、俺が目にしたい景色はひとつだけ、この肉体を飛び越えたところ、この
[次のページ]
戻る   Point(2)