ランド(瞬きも出来ないほどの)/ホロウ・シカエルボク
 
い、簡潔に済ませるのは年寄りがすることだ、本当に美しいものはいつも、物凄い速度で駆け抜けているはずだ、そうだろう、そうじゃないかい、お前がめにしたものにそういうものはひとつもなかったかい―本当に何もかもを吐き出すことが出来たら、きっとそれ以上生きる必要は何も無くなる、それは生命を追い越したということだから、世界の外に出たということだから…人間であるべきではない、俺の真実はいつでもそう叫んでいる、この肉体はただただもどかしい、この言葉は、この感情は…速度によって振り切ることが出来るのだ、脳味噌が追いつかないようなとんでもない速度によって―狂えよ、詩人たちよ、言葉の渦はエネルギーになって、煩わしいもの
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