浮遊/ホロウ・シカエルボク
 
けれど…
目に浮かぶのはなぜか
まるで関係のないことばかりで


少しの間目を閉じて
この身体が呼吸する音を聞いていた
波のように繰り返したかった
でもそれには遠過ぎた
明日がもしも
明るい光を指すのなら
俺はきっと時間を無駄にしている


今はもう存在しない
魚の影を追っているやつらの話を見た
影を追いかけていると
きっとそいつらも影のようなものになる


俺の
光の受け止め方は確かかな
俺の
闇の見つめ方は間違ってはいないかな
目を閉じていればいい
そうすれば夜は終わるのに
出鱈目な旋律が仇になって
時間じゃない場所に留まってしまう


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