駆除/ホロウ・シカエルボク
 
も言わないでじっと窓のそばに座っているものが居た、ついさっき用心深く外を覗いていた少年だった、彼はまるで老人のような目をしていた、どうして彼だけがいつもそうして静かにしているのか、騒いでいる連中にはまるで理解出来なかった、だけど彼の言うことには間違いは無かったし、彼が居ることで助かったことも一度ではなかったので、みんな彼のことが好きだった、彼のほうはそうでもなかった、彼が、いろいろなポイントに気づくことが出来た理由はただひとつで、どうしようもなくつまらないからだった、みんなは先週かっぱらってきたビールのケースを出して飲み始めた、騒ぎは次第に大きくなった、今夜あったことなどもうみんな忘れていた、窓の
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