弾道(千鳥足で、無闇に。)/ホロウ・シカエルボク
 
ないからさ―少なくともそうした種類のきちがいではないからさ。だからそんなことはいいんだ、取るに足らない連中が大勢居るなんてことは、きっとどこのどんな場所にだって転がっているようなことだからさ。俺が穴ぼこに落ちるときはどんなときだろう、とお前は頻繁に考える。あらゆるそんな瞬間のことをお前はいつでも考え込んできた。ありそうなことも、ありそうにないことも。それは恐怖でもあったし、興味でもあった。生への執着こそ忘れたことは無いけれども、出来ることなら自分の死を見てみたいとお前はいつでもそう考えていた。まだ生きることの何たるかをろくに掴んでもいないころから、お前はそのことについて考え続けてきた。本当にそうす
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