「反復」先田督裕 生きるための詩について書いた/nemaru
彼にとっては死ぬに値しないのだ」この言葉に何度お世話になったか知らない。座右の銘に掲げさせていただきたいくらい。「彼にとっては死ぬに値しないのだ」の前に続くのは「故郷のアマゾンも、狭い水槽の中も」。彼というのはエイのことだ。故郷のアマゾンというのはエイの故郷のことだ。狭い水槽というのは彼が今いるところだ。
私達は同じ事を繰り返していると退屈する。飽きる。気分転換に散歩したりする。狭いところに閉じ込められたりすると困る。狭いところと言っても、電車にでも乗ればずいぶん遠いところまで行ける。行ったところで仕事があって、朝から(夜から?)始まって何時まで働くのか(勉強するのか?)知らないが、ある程度
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