動乱(真夜中にこそ放たれる)/ホロウ・シカエルボク
 
す、懸命になるのは哀しいことさ、だけどそれが出来ないことは哀れなことなんだ、どんなに面倒でも喰らいつかなくちゃいけない、どんなに厄介でも結果を求めなくちゃいけない…容易いものにかしづいたらそこでお終いなのさ、やって来るだけで出て行けない終着駅に降りるようなものだ、もしも少しでも生きようという気があるのなら、逃げ出したくってたまらなくなるだろう、出来なくはないが手段が限定されることだけは考えておくべきだな…今夜はもう一度眠りを逃してしまった、だからこんな話をしているんだ、老人のように仰向けで、死体のように見上げてばかりいることもないと思ってね、少し小さなディスプレイでこれを書いているのさ、道具の状態
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