不器用な獣の手のひらの温度は/ホロウ・シカエルボク
る
本気にならないように気をつけていなくちゃ
いま書けることにはそれだけの価値しかないぜ
もちろん、判ってる
だけどそれはこれまでの全ての人生とリンクしてるからね
たかがなんとかって昔の歌にあるじゃないか
書かなくていいことなんてなにもないんだ
これが戯言かどうかなんて
俺じゃない誰かにはどうでもいいことだ
いま書けることにはそれだけの価値しかない、そしてそれは
どこの誰がどんな風に決めても構わないものなんだ
少なくとも俺はそう学んで来たよ
チャンネルはオープンに
アンテナの感度は出来る限りに
ほうら、午前零時
握手出来るかもしれない誰かの声が聞こえてくる
こちらか
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