笛吹き少年の行くえ(6)/Giton
 
モチーフは、必ずしも『冬のスケッチ』から持って来たものではないようです。むしろ、場所は特定できないものの、杉→鎮守の森→神楽という連想が考えられます。それが「山峡の奥ひ[オクイ]」であるというのは、早池峰神楽からの連想でしょうか‥

ともかく、神楽の起源→天岩戸伝説という結びつきでは、必ずしもないということです。

むしろ、最初に天岩戸伝説をなぞった「日天子」出現のモチーフが書かれ(下書稿(二))、その「みだれて奔りいで」るという・おどろおどろしい登場のしかたの伏線として、山峡の奥から突然(にはかに)響く「神楽」が、前のほうに追加されたように思われるのです。

いずれにせよ、ここまでで
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