笛吹き少年の行くえ(4)/Giton
 

は、すべて、空の上の現象。窟(イワヤ)は、地上の山の中の洞窟などではなく、黒雲の中に太陽が隠れたようすを言っています。どろどろどろ‥と、あやしい神楽の太鼓の音が響いてきそうな「日天子」の登場場面ではあります。。。

やはり、この文語詩は、天岩戸伝説に題材を借りながらも、‥神話に描かれたようなおおらかな──世界を暗黒にして隠れた太陽神が、宴会のがやがや騒がしい声が気になって出て来てしまうと言うんですから、おおらかとしか言いようがありません──場面、あるいは“一陽来復”のような心暖かい現象ではなくして、もっと恐ろしい、忌むべき(タブーなので語れない)ことがらを、象徴しているように思えてなりません
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