ただの女/まーつん
 
介者には
 なりたくないのに
 どうしても、君の前を
 素通りできない

 一枚の絵を
 千地に引き裂き
 その破片を繋いで
 全く別の絵にする様に

 君の幸せを壊したい
 そして、それを
 僕の幸せへと、造り替えたい

 身勝手な想いだと
 分っているから
 その位の理性は
 まだこの胸に
 残っているから

 届くはずのない言葉を
 満たされない気持ちを
 書き殴っている

 初めて
 何かを欲しいと思った
 だが、それは
 深く根付いていた

 それ自身の世界に

 引き抜けば、
 萎れ、うな垂れて
 二度と元の美しさを

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