笛吹き少年の行くえ(1)/Giton
 
ほか1名の扮する全知・全能・恵みの3神は、声をそろえて次のように叫びます:


「馬鹿、百姓だ。人間はみんな百姓だ。百姓は人間だ。百姓しろ。百姓しろ。百姓は自然だ。」(注:後年の農学校教師〜羅須地人協会時代に、宮沢賢治からこれとほぼ同じ言葉を浴びせられたという証言がいくつかあります。つまり、賢治にとっても、これは長年の強迫観念(オブセッション)になっていたと思われるのです。)


しかし、それだけではなく、宮澤賢治が、日蓮宗の国粋主義団体『国柱会』(注:『国柱会』の重要人物としては、代表・田中智学のほか、北一輝、石原莞爾(柳条湖事件・満州事変の首謀者)らがいます。)に近づいて行ったのも
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