歯痒さで発芽する/ホロウ・シカエルボク
 

地中に陳列されるだろう
特定されない、発見されない、死は
獣たちのそれのようにバクテリアを奮起させるだろう


閉ざされたまま錆びた扉は
ある意味でそんな死に最も近いだろう


窓の言葉を聞き過ぎて、いつでも薄暗い部屋
ハードディスクがその腹に詰め込んだものを漁っているみたいな鳴声の鳥
時々突然に激しい雨が降って
僕らは靴を泥に突っ込んで遊んだ


歩けなくなっても、きっと、かまわなかった


朝日は雲を切り裂くみたいにどこかからやってきて、そう
それが始まる時間が一日で一番寒い時間
それは約束されない時間を恐れてしまうせいかもしれない
身体のせいだろ
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