歯痒さで発芽する/
ホロウ・シカエルボク
だろうと心のせいだろうと
それは一日で一番寒い時間
朝に一番よく似合う、素敵な歌をうたってよ
新鮮なミルクとフルーツの並んだ食卓に
小鳥のような無邪気さで囀って欲しい
歌が美しいのは点を線で繋ぐから
湖のほとりで
祈りを
歌を
詩を
死を
そうして種だけを僕たちは食べ残す
それは庭に撒かれて
あらゆる生と死に根を張り
いつか新しい実をつけるだろう
ねえ
少しの間
目を閉じていようじゃないか
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